榎峠の馬頭尊2016年11月16日 19:42

榎峠という名称は日本全国にあるらしい。確かに地名としては、エノキが生えていたというぐらいしか、特に変わった想像ができません。

私たちが登ったのは、大きく蛇行している荒川・長瀞を見下ろす位置にある埼玉県美里町の榎峠です。ここを通っているのはすぐ北にある本庄から秩父往還に抜ける道で、旧道が陣見山の登山道になっているようです。

山肌を直線に進むような旧道に対して、ゆるい勾配の車道(新道)が通っています。登山者はこの新道を横切りながら進みます。榎峠を超えるあたりに形のよい石造りの小さな社と天保三年の刻印がある馬頭尊が並んでいました。峠の目印でしょうが、運搬用に多くの馬が行き交ったことも想像されます。馬頭尊はこの峠道の随所で見かけました。

この細い、石ころだらけの道を馬が通ったのは昭和30年代くらいまででしょうか。