富士山の樹海と碓氷峠2024年12月30日 13:20


11月の終わりと12月中旬の山歩きで「碓氷峠の旧中山道」と「青木ヶ原樹海」に行きました。ともに偶然みたいな機会ですが、どちらももっと時間をかけていってみたい場所でしたので、とりあえずの記録をつくっておきます。


旧中山道はかなり広い


碓氷峠の旧信越線跡に残るトンネルや橋梁(通称メガネ橋など)は一度行ったことがありますが、その時には旧中山道の山路はほとんど歩いていないので、今回、旧軽井沢から熊野大神宮・松井田峠を通って歩く旧中山道は始めての道ということになります。横川から碓氷峠を越える道というのは明治期に開通した鉄道でも苦労したほどのかなりの急こう配ですから昔の旅人は大変だったと思います。横川の関所から一度数百メートルの高度を登ってしまえば比較的平坦な稜線の道とは思いますが、1000メートルを超える高地ですから真冬や真夏はさぞ大変なことだったでしょう。山路とは言え天下の街道ですから、長い間行き交う旅人や観光客により踏み固められていて、まるで長い土塁のように、今や工事車両も通れる広さになっています。使われなくなった幾多の古道とはちがいます。晩秋のことで落ち葉が厚く散り積もって歩くのも大変でした。


道は途中から本道を離れ、線路跡が残る(旧)信越線に向かって斜面を下っていきます。紅葉も最終期ですが見事なものです。碓氷川を渡り、信越線直下の遊歩道に出ます。この辺が碓氷峠観光のハイライトなんでしょうか。メガネ橋(写真)とトンネルは明治時代に造られた煉瓦建築の傑作で国の文化財になっています。そういえば、この碓氷峠を越える旧中山道自体も国指定の史跡になることが最近の文化財審議会の答申でほぼきまったようです。できるだけ、現状のまま保存してほしいと思います。


この橋とトンネルを通る「アプトの道」(旧信越線の廃線跡を遊歩道にしたもの)はここからさらに軽井沢寄りの「熊ノ平」まで続きますが、今回は横川方面に下りました。全部の半分くらいの距離ですがそれでも5つのトンネルをくぐります。途中に、先ほどの旧中山道につながる分岐があり、徒歩の「古道歩き」は横川駅からここまで舗装道路で来てここから山道を通って旧軽井沢方面に向かうようです。


 樹海は今でも怖い?


富士山の北麓、西湖と河口湖の南に盛り上がっているのが足和田山です。五湖台とか三湖台とかの見晴らしの良い展望台をもち、最後は富士の青木ヶ原珠海を一望にできる紅葉台という絶好の場所にレストハウスが立っています。山行の目的は富士の眺めなので樹海はいわばおまけ。いちおう樹海のなかの鳴沢氷穴がルートに入っていましたが、駅に向かうバス停に行くのにこの樹海の一部を横断する「東海自然歩道」を抜けるのが近道ということで歩いたようです。


しかし、ご存じのように樹海の中というのは、地表には溶けて固まった溶岩がうねうねくねくねと続き、暗い樹林の中には「自殺防止のポスター」なんかが立っているというけっこう気持ち悪い場所です。おまけに時刻もかなり遅かったので暗くなるとまずい。ここを早く抜けようと一行はかなりの速足なので写真をとる時間もないくらい。樹林の中には小さな風穴やら氷穴やらが無数にあり、確か火口もあったはず。そういうところ通じる道にはほとんど通行禁止のロープが張ってありますが、もう少し時間をかけて見てみたいと思った場所です。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://mylongwalk.asablo.jp/blog/2024/12/30/9743173/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。