『500マイル』の旅(1) ― 2021年08月30日 10:13
アメリカのフォークソング『500マイル』を知っているひとは多いでしょう。われわれの世代であれば、ぼぼ全員が、人生のいつかどこかでこの曲を聞き、なかでも「 a hundred miles, a hundred miles」と繰り返される単調でありながら旅情を感じさせる歌詞部分とメロディを口ずさめると思います。多分、ここには時代と地域を超えた感情が流れています。私が聞いたのは1970年代のピーター・ポール&マリーのレコードではないかと思いますが、それ以来、現在まで歌い継がれ、様々な映画やテレビ作品でも使用され続けている名曲です。
最近、偶然のことですが、この曲を聞いてみたくなり、例によって「YouTube」で検索してみると、いくつかの音源とともに、この曲の成立の過程が意外に面白ことがわかりました。現在聞いている曲(『500 Miles (Away from Home)』(日本語では:500マイルも離れて)は、アメリカの女性フォークソング歌手ヘディ・ウエストが1960年頃に作曲した楽曲で、その歌詞(ピーター・ポール&マリー(PP&M)版)は次のようになっています。
・https://m.youtube.com/watch?v=znLGPp2LabU
If you miss the train I'm on
You will know that I am gone
You can hear the whistle blow a hundred miles
A hundred miles, a hundred miles
A hundred miles, a hundred miles
You can hear the whistle blow a hundred miles
Lord, I'm one, Lord, I'm two
Lord, I'm three, Lord, I'm four
Lord, I'm five hundred miles away from home
Five hundred miles, five hundred miles
Five hundred miles, five hundred miles
Lord, I'm five hundred miles away from home
Not a shirt on my back
Not a penny to my name
Lord, I can't go back home this a-way
This a-way, this a-way
this a-way, this a-way
Lord, I can't go back home this a-way
(訳)
僕の乗った汽車をもし君が逃したら
僕は行ってしまったと君は知るのさ
100マイル先から汽笛が聞こえるだろう
主よ 100マイル 主よ 200マイル
主よ 300マイル 主よ 400マイル
主よ 500マイルも故郷から離れてしまった
500マイル 500マイル
500マイル 500マイル
主よ 500マイルも故郷から離れてしまった
僕の乗った汽車を
もし君が逃したら
僕は行ってしまったと
君は知るのさ
100マイル先から
汽笛が聞こえるだろう
100マイル 100マイル
100マイル 100マイル
100マイル先から
汽笛が聞こえるだろう
着替えもなく
一文無しで
主よ こんな有り様では
故郷に帰れない
この曲には日本のミュージシャン、忌野清志郎による日本語訳があります。
次の汽車が 駅に着いたら
この街を離れ 遠く
500マイルの 見知らぬ街へ
僕は出て行く 500マイル
ひとつ ふたつ みっつ よっつ
思い出数えて 500マイル
優しい人よ 愛しい友よ
懐かしい家よ さようなら
意訳の感じが強いですが、2番の歌詞もこうなっています。
汽車の窓に 映った夢よ
帰りたい心 抑えて
抑えて 抑えて 抑えて 抑えて
悲しくなるのを 抑えて
次の汽車が 駅に着いたら
この街を離れ 500マイル
やや宗教色のある原曲に対して、青春時代の故郷からの旅立ちの寂しさというイメージに変えていますが、これは日本人の感性に合うようにした改変ですから、悪い歌詞ではないと思います。以下で聞けます。
・https://www.youtube.com/watch?v=K02Lh6RUjT8
最初に、この歌には「時代と地域を超えた思いがある」と書きましたが、理由がありそうです。まず、この楽曲には元歌があるようです。原曲というより、こうした感じの純粋のフォークソングがいくつかあって、それをもとに先のヘディ・ウエストが作りあげたという流れのようです。
この曲の成立過程を調べていると、まるでアメリカの19世紀の西部開拓時代に遡り、大陸を横断する蒸気機関車の遠い汽笛を聞いているような気持ちになります。
(参考:世界の民謡・童謡 http://www.worldfolksong.com/index.html)
上の写真は内容と関係ありません。2年程前に長崎を旅行した時のもの。左の大浦湾にはカブトガニが棲息するらしい。
最近、偶然のことですが、この曲を聞いてみたくなり、例によって「YouTube」で検索してみると、いくつかの音源とともに、この曲の成立の過程が意外に面白ことがわかりました。現在聞いている曲(『500 Miles (Away from Home)』(日本語では:500マイルも離れて)は、アメリカの女性フォークソング歌手ヘディ・ウエストが1960年頃に作曲した楽曲で、その歌詞(ピーター・ポール&マリー(PP&M)版)は次のようになっています。
・https://m.youtube.com/watch?v=znLGPp2LabU
If you miss the train I'm on
You will know that I am gone
You can hear the whistle blow a hundred miles
A hundred miles, a hundred miles
A hundred miles, a hundred miles
You can hear the whistle blow a hundred miles
Lord, I'm one, Lord, I'm two
Lord, I'm three, Lord, I'm four
Lord, I'm five hundred miles away from home
Five hundred miles, five hundred miles
Five hundred miles, five hundred miles
Lord, I'm five hundred miles away from home
Not a shirt on my back
Not a penny to my name
Lord, I can't go back home this a-way
This a-way, this a-way
this a-way, this a-way
Lord, I can't go back home this a-way
(訳)
僕の乗った汽車をもし君が逃したら
僕は行ってしまったと君は知るのさ
100マイル先から汽笛が聞こえるだろう
主よ 100マイル 主よ 200マイル
主よ 300マイル 主よ 400マイル
主よ 500マイルも故郷から離れてしまった
500マイル 500マイル
500マイル 500マイル
主よ 500マイルも故郷から離れてしまった
僕の乗った汽車を
もし君が逃したら
僕は行ってしまったと
君は知るのさ
100マイル先から
汽笛が聞こえるだろう
100マイル 100マイル
100マイル 100マイル
100マイル先から
汽笛が聞こえるだろう
着替えもなく
一文無しで
主よ こんな有り様では
故郷に帰れない
この曲には日本のミュージシャン、忌野清志郎による日本語訳があります。
次の汽車が 駅に着いたら
この街を離れ 遠く
500マイルの 見知らぬ街へ
僕は出て行く 500マイル
ひとつ ふたつ みっつ よっつ
思い出数えて 500マイル
優しい人よ 愛しい友よ
懐かしい家よ さようなら
意訳の感じが強いですが、2番の歌詞もこうなっています。
汽車の窓に 映った夢よ
帰りたい心 抑えて
抑えて 抑えて 抑えて 抑えて
悲しくなるのを 抑えて
次の汽車が 駅に着いたら
この街を離れ 500マイル
やや宗教色のある原曲に対して、青春時代の故郷からの旅立ちの寂しさというイメージに変えていますが、これは日本人の感性に合うようにした改変ですから、悪い歌詞ではないと思います。以下で聞けます。
・https://www.youtube.com/watch?v=K02Lh6RUjT8
最初に、この歌には「時代と地域を超えた思いがある」と書きましたが、理由がありそうです。まず、この楽曲には元歌があるようです。原曲というより、こうした感じの純粋のフォークソングがいくつかあって、それをもとに先のヘディ・ウエストが作りあげたという流れのようです。
この曲の成立過程を調べていると、まるでアメリカの19世紀の西部開拓時代に遡り、大陸を横断する蒸気機関車の遠い汽笛を聞いているような気持ちになります。
(参考:世界の民謡・童謡 http://www.worldfolksong.com/index.html)
上の写真は内容と関係ありません。2年程前に長崎を旅行した時のもの。左の大浦湾にはカブトガニが棲息するらしい。

最近のコメント