「みたけ」か「おんたけ」か2016年09月16日 20:55

富士山もそうですが、先月行った奥多摩の「御岳山」も霊山として多くの参拝客を集めています。高尾山も妙義山も赤城山も、おそらく日本の高名な山々のほとんどに社や鳥居、石仏などの祭祀施設があると思います。

映画『剱岳』の最後に、時代は明治の初め、発登頂に成功したと登山隊(測量隊)が喜ぶその脇に朽ち果てた錫状がうつる場面があります。これは実話だそうで、深田久弥の『日本百名山』にも出てくるエピソードです。

その御岳山(みたけさん=実際は御嶽山。メディアなどで常用漢字にない嶽を使わないことで広まったと思われます)と同じ漢字の御嶽山がいくつかありますが、霊山として有名なのは木曽御嶽山です。これは<おんたけさん>と読みます。関東の人には奥多摩の御岳山のほうが身近だと思いますが、山岳宗教の面からは<木曽御嶽山>は富士山や白山などと並んでまったく別格の扱いです。

この木曽御嶽山の代表的な登山道である「王滝口」を開いたのが普覚行人で、武蔵野国秩父大滝村の出身で、地元にはこの地で修業した秩父御嶽山があり、他に埼玉県内にもいくつかのゆかりの神社(御嶽神社)があることを知りました。すぐ近く、さいたま市の旧浦和地区にも存在します。御嶽信仰はじめ、山岳宗教については今後研究したいと思っています。

ところで、我が家の近くにある<浜崎氷川神社>にも、この御嶽信仰を示す石造物があります。しかも面白いことに、武蔵御嶽山(みたけさん)と木曽御嶽山が2つ並んでいるのです。上の写真がそうですが、右の社が<みたけ>、左の人工の塚の上に置かれてるのが<おんたけ>の石塔です。どちらも建設の由来などはないようですが、<おんたけ>の石塔最上部は新しく、平成24年の建立です。たぶん、どこか別の場所にあったものがここに移設されたものと思われます。