見沼調整池のハクチョウ2017年12月24日 18:45


見沼調整池――正式には「芝川第一調整池」。洪水対策用の溜め池ということですが、当初から自然環境との調和が重視されていて、彩湖のような人工の護岸は造られていません。そのため岸辺にはアシなどの湿生植物が多く、芝川沿いの平地には狭いですが、本当の自然林を目指す「本多博士の森」もあります。

年に何回か、この見沼の調整池を訪れます。公園ではありませんから、現在でもこの池とそれを取り巻く自然環境はあまり変わっていません。真夏は暑いですが、それなりの野性的な雰囲気があり、春や秋も楽しい散歩ができます。冬はアシや湖岸の木々も灰褐色に枯れ、単色の寂しい風景になりますが、カモやハクチョウなどの水鳥が多く、意外ににぎやかです。

出発はJR武蔵野線の東浦和駅。駅は台地の上にありますが、目の前には見沼の低地が広がっています。坂を下り、見沼用水西縁を少し歩くと通船堀公園に出ます。見沼用水東西とその中央を流れる芝川を結ぶ運河で、江戸時代、この用水が人や物資の輸送路として使われていた時代には多くの船が行き交ったと思われます。芝川との水位差を解消するために設けられた閘門式水門が「通船堀」という名前の由来のようで、木製の閘門の遺構は復元されています。運河の両岸は気持ちの良い遊歩道で東縁近くには休憩所もつくられています。ここまできて用水東縁の向こう岸を前を見ると、台地の上に小山の様な墳丘が見えます。これは木曽呂の富士塚で国指定の重要文化財になっています。

この富士塚に登ったあと金山斜面林付近でまた用水に降り、武蔵野線の下をくぐるといよいよ調整池は目の前です。休憩するなら川口自然公園がすぐ近くにあります。この付近は川口とさいたま市(浦和)の隣接した地域です。排水路に懸けられた橋をわたると風景が変わり、目の前に雄大な調整池の水面がひらけます。

ここから湖岸を一周できます。途中で「立入禁止」区域がありますが(越流提部分)徒歩なら可能です。そう多くはありませんがに巨大な望遠レンズ付きのカメラをのぞく人の姿があります。お目当ては最初に触れたこの池の野鳥、特にハクチョウ(正確にはコハクチョウ)だと思いますが、ほかにも各種のカモやサギ類、カメモ、カワウなどもかなりの数が飛来しています。上の写真中央にかすかに白く見えるのがハクチョウです。4羽を確認。

この調整池はじつはまだ建設中で、芝川の向こう側(右岸側)にも同様の池を建設中です。ほぼ完成のようで一部には水が溜まり始めています。来春にはさらにスケールアップした自然が楽しめそうです。