「ユガテの里」とは2018年02月16日 17:09


地元の山の会「山遊会」で奥武蔵の山を歩きました。奥武蔵地域には、埼玉県で最古の慈光寺など多くの神社寺院が山中に静かに佇んでいます。黒山三滝など修験道の聖地でもあります。相当前には歩いた記憶があるのですが、最近はバスで回ってしまうようなことが多く、これを機会にひとりでも行ける場所は歩いてみたいと思います。

今回、廻った中で気になったのは東吾野駅から1時間ほど歩いた場所にある「ユガテの里」です(上の写真)。標高は290mとのこと。ここは、謎の集落とか桃源郷とかネット情報がありますが、低い山に囲まれた盆地状の平地で、畑やユズやウメの小さな果樹が植えられています。数は少ないですが集落なのです。現在はここで休憩するハイカーが多いようでベンチやトイレもあります。

さt、地名「ユガテ」についてです。「湯ガ手」「湯ガ天」などいろいろな字があてられていますが、正式解釈ではユガテの語源は「高い平地」ということなのだそうです。アイヌ語源とか詳しいことはわかりません。お湯がでたとかの伝説?は「湯」という漢字にひかれて後から生まれたものだと思います。こうした山中の小さな集落は次第に消えていくような気がします。

この日の最終地は桂木観音ということになっています。着いたのは正午過ぎ。峠の頂上にあり、付近には開放的な空間が広がっています。昼食後、石段を登って観音様へ参拝。無住のようですが、大きな観音堂の前に置かれた縁起には「行基菩薩が東国行脚をした時、ここに立ち寄った」とありました。観音様は見えませんが千手観音とのことです。行基といえば、あの空海よりも前の時代に西国を中心に活躍した僧侶ですが、関東にもその足跡の伝説があるようです。

さて、今回は予定を変更してバスに乗らず越生まで歩くことになりましたが、そのおかげでひと山越えた先にある虚空蔵尊というこれまた古そうなお寺に立ち寄ることができました。真言宗のお寺で石段前の高札には御本尊三体がこれも行基作と書かれています。狛犬の一体が牛というのも珍しいところです。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://mylongwalk.asablo.jp/blog/2018/02/16/8789056/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。