大規模修繕作業中2021年03月25日 13:14


2か月ほど前から、日中、自宅にいるときに外から騒がしい騒音がしています。住んでいる集合住宅の大規模修繕工事が行われているのです。相当古い建物なのもので、これまでにも外壁の塗り直しや主要部分の修繕は数回行われているのですが、今回は外観(印象)を変えるような変化もされるようです。

ひとつは外壁の塗装色です。建設当初からの紫がかった赤色が基調でして、かなり目立つ色になっていました。これをクリーム色と薄茶色のツートーンカラーに変身します。建物䌂色は以前から住民で論議があったのですが、市の環境条例などの影響もあって、今回はアンケートの結果などで、周囲にもわりとある落ち着いた配色に決定しました。思うに、これで、夏の太陽光の反射率も少しは減少するのではないかと期待されます。

もうひとつは、当初から設置されているベランダの金属製手すりの交換です。鉄製で錆止めの白いペンキで塗られていて、修繕の度に塗り替えられていましたが、これを光沢のないステンレス製に変えました。ベランダのコンクリートに直接埋設されたパイプごとの入れ替えなので作業中の騒音は相当なものでした。さらに集合住宅玄関のリフォームなども行うとのことです。

実際の作業を行っているのは、こういう建築設備のメンテナンスを専門とする中規模の建設会社ですが、けっこうきめの細かい丁寧な作業をしてくれています。作業の予定も掲示はもちろん、個別にチラシが週に何回も配布されます。ベランダの使用可能状況はホームページで確認もできます。

今や全国で数万以上の集合住宅があるそうで、そこでの大規模な修繕工事は定期的に行われているはずです。住宅を建設するではなく、出来ている建物をメンテナンスするという作業は、製造業というよりサービス業に近い仕事になるかと思いますが、住民に作業中の印象がよければ、リピート率も高くなりますから、それなりに安定した経営ができるかもしれません。

1月~2月の寒風の中、吹きさらしの足場の上でうずくまって仕事をしている若い作業員にこころのなかでご苦労さんと声をかけ続けました。

今年もサクラの季節ですね2021年03月29日 13:34


何度目かのコロナ自粛期間が終わり、桜の季節になりました。もっとも「自粛」といっても、私にとっては、もともと仕事や用事で週に2回くらいは出かけてましたもけれど、気分的には駅前のカフエに行くのもやや気がひけるみたい感じがありました。それでも散歩を楽しむ人がだんだん増えてきたのは陽気が暖かくなったせいなかりではなさそうです。

この季節、小さな草花が咲き、木々の緑が日ごとに濃くなっているのを感じるのは実に気持ちのいいものですが、ソメイイヨシノという単一品種のサクラが一斉に咲くことこと自体には特に思うことはありません。そこで生まれた「お花見」なんていう行事も本当のところあまり好きじゃなかったですからね。

なんだか世のすねものみたいないいかたですが、あんまりにぎやかな場所は好きではないみたいで、これは多分、幼児期の体験から来ているのかもしれません。5歳ころまでの環境は都市郊外の純粋田園地帯で、数十年以上前のことですからいうまでもなく自然はいっぱいですが、自動車が通るのも珍しかった記憶があります。多分、ひとりで歩き回って遊んでいたんでしょう。なんとか無事には育ちましたが、あまり他の子どもと活発に遊ぶようなことはなかったと思います。

こうした小さい時期の周囲の環境が人格形成にどう影響するのかわかりませんが、相当に大きいだろうことは想像できます。現在3歳と少しという幼児期の私の娘の男の子(Grandchild)などは、生まれたときから都会の真ん中で育ち、一歩外にでれば車と人が行きかい、最初に覚えた言葉が「バス」です。なるべく自然に触れさせようと近くの公園に頻繁に連れていくようにしていますが、昭和20年代田園地帯と現代の東京郊外の違いは驚くべきものがあります。

しかし人間は環境に順応する生き物です。また小さな子供の感受性も予想できない可能性があると思います。21世紀のこの殺伐と思える土地がこの子供の故郷になります。どこかには、いつか懐かしく思い出す原風景があるはずです。
(写真は府中・大国魂神社のシダレザクラです)