名栗川上流の獅子舞2018年08月31日 13:28


大菩薩峠から奥多摩の深い谷を眺めたのが8月24日。。その谷間から北へひと山を越すとそこは荒川流域である入間川の谷になります。この付近では名栗川といいますが、翌日、その最上流域にある下名栗地区の諏訪神社で行われた獅子舞を見ました。気温37度にもなろうというこの日でしたが、埼玉県立歴史と民俗の博物館友の会の「お祭り研究会」という酔狂な団体が開催した見学会です。

獅子舞というのは日本で最も多い無形民俗文化財だそうです。朝霞にもありますね。ただ県レベルの指定はあまりありません。この下名栗の獅子舞は江戸時代、奥多摩の高水山(高水三山)から伝わったという言い伝えがあり、奥秩父地方の山村で古くから行われてきた行事だと思われます。

毎年、8月の祭礼の日、村(今は飯能市)の中央、名栗川渓谷に沿って並んだ丘陵の中で見た目にもきれいな三角形の杉に覆われた小山の麓にある諏訪神社。そう広くはありませんが、境内すべて使って行うかなりおおがかりな催しです。普段は閑散としていると思われますが、この日は車椅子に乗った高齢の方から若い母親に抱かれた幼児まで、常設されているスタンドや臨時の桟敷がいっぱいになるほどの人出です。

ここの獅子舞は雄獅子が2頭、雌獅子1頭、これは腰に太鼓を持っています。他に、華やかな花飾りをかぶって「ささら」と呼ばれる楽器で調子をとる女性が3名、子供もいます。他には神社本殿上では神楽囃がならび、ゆるやかな雅楽を演奏します。こうした中で「解説」によると、川を渡ったり、雄獅子と雌獅子の掛け合いなどの簡単なしぐさが延々と続きます。1つの演目がかなり長いので見ている人は退屈しますが(おまけにこの日の暑さです)。数十年以上前までの村里の祭りの雰囲気はこんなものだったのでしょう。

2日連続の早起きでやや疲れました。