四阿山と根子岳2020年10月31日 13:30


長野・群馬県境にある四阿山(あずまやさん)は西にそびえる根子岳ともどもかなり古い時代の火山が造ったカルデラの外輪山です。長期間の浸食で山腹の傾斜は緩やかのどかになり、そこが放牧場(菅平牧場)に利用されたのでしょう。まだ雪に埋もれる前、10月初めにここを訪れました。根子岳のほうが岩稜地帯のように見えましたが、修験の地であるかは確認していません。四阿山には山家神社の奥宮がありましたが、根子岳の頂上にある根子岳神社(上の写真)は由来がよくわかりません。

(以下、例によって参加した山の会のブログから引用します)

午前7時半過ぎに到着した菅平牧場の駐車場はほぼ満車の状態。ここで標高はすでに1600メートル、冬の雰囲気です。午前8時、登山を開始。アプローチは黄色に染まった木々の中を谷川が流れるまるで日本庭園のような道です。やがて緑の笹原と広大なシラカバ林という、これまた絵のような風景の中、徐々に傾斜を上げていきます。。

樹林帯を1時間くらい歩いたころ、見上げる前方の背の高いダケカンバの梢が光っているのが目につきました。霧氷のようです。気温の下がった夜の間、細い枝に霧が付着して凍った自然現象ですが、なかなか目にする機会がありません。快晴、微風の下、気持ちの良い登山道です。さらに登って、10時ころ、四阿山が確認できましたが、見あげる山肌が幾筋も桜の花のように染まっています。これも霧氷で輝く木々なのでしょう。一段高く、山頂と思われる場所などはまるで積雪したかのように白くなっています。

ここで標高は2000メートルくらいでしょうか、岩稜地帯になり、コメツガなどの丈の低いマツも目立ち、まさに高山帯の雰囲気です。はるか下、南東方向に見える大きな盆地は長野市(善行寺平)とのこと。登山者の数はかなり多く頻繁にすれ違います。若い人が多いようですが、かなり年配のグループとも遭遇しました(われわれはどう見えるのでしょうか?)。

ここから頂上に至るアップダウンの道には、まるでクリスマスツリーのように白く雪(氷)化粧をしたモミノキなども目立ち、かなり楽しい行程でした。ちなみにこうした常緑樹についた「樹氷」も霧氷の一種とのことで、さらに着雪量が増えると蔵王などで有名なスノーモンスターになるようです。

11時前に四阿山(2354メートル)に到着しましたが、折あしく一面雲につつまれ、展望が望めなくなりました。新しい社があり、手で積み上げた風よけの石組が周囲を守っている広場で昼食休憩。ここでもかなりの登山者が休んでいます。空気と風はかなり冷たく、周囲をガスが流れていきますが、時折、菅平の平地が姿を見せまてくれます。

12時30分過ぎ、次の目的地である根子岳に向かいます。四阿山から見た根子岳は緩やかな斜面が続く気持ちの良さそうな場所ですが、その間の針葉樹の森に埋もれた谷はかなり深く、慎重に降りて越えるのに想以上の時間がかかりました。この鞍部を過ぎると一面の笹原の中ののどかな坂道となり軽やかに登れますが、頂上と思えた岩稜を過ぎてからまだ先があり、積み重なった複雑な岩棚の間をくぐり、双耳峰になっている根子岳(2207メートル)頂上に立ったのは午後2時ころでした。

先ほどより少し視界も良くなり、長野盆地の西に遠く大きな山塊が見えてきました。上は雲で覆われていましたが(後で地図で確認すると)北アルプスの常念山脈ではないかと思われます。次第に天候が悪化するようなのですぐに下山を開始、石ころだらけの一本道を下ります。高度を下げるにつれて周囲は灌木の茂みになっていきますが、寒風のなか白い霰(あられ)も落ちてきました。霰はやがて雨になり、一時強くなりましたが、90分ほどして出発地の菅平牧場に着いたころにはやんできました。

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