奥秩父の両神山に登る2017年05月30日 12:49


奥秩父にそびえる両神山にいってきました。埼玉県内にある日本百名山として有名ですが、古くからの信仰の山、修験の山としても知られています。ただし、交通の便が悪いのと一部に険しい岩場があるので敬遠されることも多いようです。いつもの地元の山の会の定例山行ですが、今回は15人が3台の車に分乗しての大グループになりました。

カメラを忘れ、写真がとれませんでした。上の写真は「ジオパーク秩父」というサイト(ttp://www.chichibu-geo.com/dsc/marugami.html)ものです。当然ですが、この独特の山容は登山中は見えません。サイトの解説によると「両神山は、東西約8km、幅2~3kmにおよぶ巨大なチャートの岩体でできている。チャートからは、古生代ペルム紀から中生代ジュラ紀までの放散虫化石が見つかっている。放散虫の殻のケイ酸は硬い岩石をつくり、侵食に強いチャートがこのような山容をつくったものと思われる」とのことで同じ秩父の武甲山同様に古生物由来の石灰石が豊富で途中に採石場もありました。

登山道はいくつかあり、本来は「表参道」と呼ばれる日向大谷口から入り、両神神社や御嶽神社をまわっていくものと思いますが、この日は「白井差口」という危険の少ない道を行きました。この登山道の特徴は私有地だということで、このため、登山道開始場所にお住まいの山中さんという方に料金を払って登山させていただくことです。

予約しておいたので登山道前の駐車場につくと山中さんが現れ、誘導してくれます。地図を渡してくれ、「遭難した場合には料金はいりません」と冗談をいいながら、コースの説明も的確にしてくれます。経験者がいない場合はガイドもしてくれるそうです。

沢沿いに進み、流木や岩の間を流れる谷川を眺め、随所に懸けられた木製手作りの橋を渡りながら上に登っていきます。両神山中には有名な滝もありますが、水の豊富な山であることがよくわかります。沢を超えると、かなりの急斜面をジグザグに登っていきますが、あまり苦しくはありません。ただ予想に反して天候が悪く、雨にはなりませんでしたが、最初から最後まで濃い霧がかかり、眺望はほとんありません。

山頂付近には数十メートルの岩場がありますが、難しいということはありません。山頂にはごつごつした岩石がそそり立ち、人の歩く場所はほとんどない状態です。コンクリート製の社があり、なんとその隣に頭の落ちた地蔵菩薩とおぼしき石仏が転がっていました。連休のころにはアカヤシオというツツジの群落がきれいだそうですが、時期が遅く、この日はほんのわずかしか咲いていませんでした。