西浦和・御嶽神社の火渡り神事2016年12月19日 18:23


このブログですこし前に、山岳信仰とのかかわりで、さいたま市・旧浦和地区の「御嶽神社」のことに触れました。木曽御岳王滝口の開祖である普覚行人が修行したことで木曽御岳神社の分社となっている神社ですが、12月19日の午後、ここで恒例の冬の神事「鎮火際」が行われました。

同様の火(炎)を中心とする行事は各地にあり、神社によりいろいろな言い方はありますが、私は、いずれも、もとは修験道の修行の一環だったものだろうと思っています。この浦和御嶽神社では、木曽御岳神社分社にふさわしく、薪炎上のさいに唱える呪文に盛んに六根清浄などの言葉や山々の名前が出てきます。神社自体はあまり大きくありませんので参列者も氏子や御嶽講の信者と思われる人たちに、市の広報や私のような野次馬を含めて100名に満たなかったと思います。

ワラや竹の周りをスギ、ヒノキなどの葉で覆った2メートルほどの小山になった薪を前に、祝詞やいくつかの神事を行ったあと、おもむろに点火。白煙が収まり、次第に強くなる炎は5、6メートルの高さに上がり、生き物のようにくねって動き回るさまは、昔の人でなくとも不思議な霊力を感じるのに十分な迫力です(写真)。

完全に火が収まるまでは30分くらいでしょうか。鈴の音と呪文だけが流れる静かな時間です。鎮火後、導師を先頭に、参加者が暖かい灰の上を裸足で踏んで健康を祈ったことと思いますが、私は途中で失礼しました。

 フェイスブックに動画を掲載しました。
 https://www.facebook.com/video.php?v=1075855685858641