赤城山のハルゼミ2016年05月31日 21:55

林の中の色彩をみてください

約1か月ぶりの登山は群馬県の赤城山。知られているように、赤城山は単独の「山」ではなく、最高峰を黒檜山(くろびさん)とするいくつもの峰が火口湖の周りに点在して、遠くからみると独特の山容を形成している上州の名峰です。朝5時半に朝霞を2台の乗用車に11名が分乗して出発。私の乗った車にはこの日初参加の男女が同乗しましたが、どちらも豊かな人生を経験された方々のようで話がはずんでいます。関越高速道も前橋についてからの赤城道路もまったく渋滞はなく、登山道入口の大沼(と書いて「おぬま」と読むらしい)湖岸に到着。

9時半過ぎには大沼の中に鎮座する赤城神社にお参り、黒檜山登山口に向かいました。この登りコースは「アルプスの訓練になる」とどこかに書いてあったように大小の岩石が転がっているかなりの急坂。崖の途中には数万年前の大噴火の跡をとどめる巨岩も見えます。ここを一直線に上を目指します。この赤城山はマヤツツジやミツバツツジ、シロヤシオなど春の花が豊富なことでも有名だそうで、確かに、低木のツツジの赤や白の色彩が周囲の明るい緑のなかに点在する風景はかなり新鮮です。この辺が赤城山の名山たるゆえんかもしれません。女性は花がすきですね、

ところで、この華やかな林の中で、どこからか聞こえてくるジヤージャーという声が気になります。「カエルだ!」という人もいましたが、どうもハルゼミのようです。知識では知っていましたが、初めて聞きます。松林に生息するそうでいまや絶滅危惧種になっている地域もあるとは、あとで知りました。芭蕉の句「静かさや岩にしみいる蝉の声」の蝉はこのハルゼミのことらしいですが、これだけたくさんで鳴かれるとほとんど風情はありません。

セミの(うるさい?)声の中、汗をかきながら、確かに険しい登山路ではありますが距離はあまりないので約1時間で頂上に到達。見晴らし台で雄大な景色を楽しんだあと尾根を伝って駒ケ岳へ。これもアップダウンのなかを約50分進んで、ようやく、狭い頂上でしたがここで昼食休憩。ここからの下山路は設備がよく、木製の階段や金属製の梯子、橋が架かっていて、あまり苦労することなく、駒ケ岳登山口に到着しました。ここでまだ1時半。白樺牧場のツツジを見学した後、富士見町営の温泉施設につかって帰りました。