滝の城跡を歩く2016年04月08日 21:34

城全体が神社になっています
友の会の「古道探索倶楽部」の見学会で所沢の「滝の城跡」を訪れました(4/2)。

JR武蔵野線に乗ると、東所沢から新座駅の間で一本の川が蛇行している大きな谷間を横切ります。ここを流れているのは柳瀬川で、武蔵野台地を西から東に刻んでいて、両岸にはかなり急な河岸段丘が続いています。かなりの部分が緑に覆われ、春や夏には美しい風景を作り出しています。

この武蔵野線というのが、西国分寺駅から東所沢駅までの間、なんとも味気ない切り通しやトンネルが続くだけに、この付近にさしかかるとぱっと視界が開け、余計印象に残る場所かもしれません。左右の崖線上には古代からの遺跡が数多く残りますが、左岸にあるこの滝の城もそのひとつで遺構の形が電車の中からもよく見えます。

「滝の城」は「たきのじょう」と読むようです。八王子にある滝山城の支城として築かれたようで、後北条氏の支配下となり北条氏照の支城としての記録が残されているようです。豊臣秀吉の小田原征伐の際に八王子城と共に落城しています、

私は20年以上前にいったことがあるのですが、あらためて行ってみると本当に小さい山城です。しかし、空堀や廓の跡はよく整備されれ、架かっていたと推測される橋の場所も再現されていて、小さいだけに、本当に一目で中世の城を見学するには最適の場所のように思えます。

滝の城というだけあって、かつてはかなり大きな滝が崖のなかから落ちていたようですが、現在でもほんの少しだけ湧水があり、小さな流れを作っています。